若年性認知症患者の看護
若年性認知症患者の看護
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若年性認知症患者の看護
私は、以前、20歳代の男性の若年性認知症患者の看護をしたことがあります。 今はほとんどが、受けもち性の看護をしていますが、当時は違いました。 なので、出勤した日に彼が受けもちになれば、 日中は私が看護をすると言った具合なのです。 ちなみに私が働いていた病棟は当時、精神科ではありませんでした。 若年性認知症の患者さんが他の病気で入院してきたということだけなのです。 だから、もちろん開放された病棟なので、常に彼からは目が離せないのです。 彼は軽症な方でした。 母親の顔は分かるのです。 父親と妹の顔は分からないようでした。 彼の母親も働いていたのですが、仕事帰りに面会にきて 、面会時間の最後までは、看ているという状態でした。 ただ、日中は、看護師が彼を看ていなければなりません。 しかし、彼一人を看ているわけではないのです。 だから、一緒に歩いて他の患者さんのところに行ったり、 手をつないで、一緒に病棟を移動したりするようなことが多かったです。 彼は比較的、素直な性格で暴れたりしなかったので、 看護者側から見たらいい方でした。 しかし、夜間は、人が変わったように変化していました。 たぶん、お母さんが帰るという不安からなのだとは思いますが、 消灯になると、ベット上で独り言を話しだし、大きい声をだす。 もしくは、廊下の徘徊が始まり、自分のベットが分からなくなり、 女性部屋に入り込んでしまい、ナースコールで女性患者が 教えてくれたりすることもありました。 彼なりに、さみしかったのでしょう。 彼が病気を治して退院してくる頃には、病棟にも看護師にも慣れてきていて、 さほど手はかからなかったのですが、 お母さんが働いている間に彼は自宅でどうしているのですか? と、お母さんに聞いたことがあります。 週3日は、母親の妹が看ていてくれること、 他の3日は父親の親戚が変わりながら看ていてくれているということでした。 彼はおとなしいので、部屋からあまり出ることがなかったそうで、 部屋の中に危ない物を置いておかない限りは問題はなかったようです。 しかし、悪化するのが分かっているのでいまのうちに、 母親も働き出し、お金を貯め、 最終的には母親が看るという方針になっていたようです。 私は、この話を聞いて家族全体で彼を支えているのだなと感動しました。 そして、そんな家族に支えられている彼に安心しました。 20代で発症したので、先は長いですが、家族がいれば大丈夫であろうと思いました。 そんな彼のことは、今でも忘れません。 しかし、今は彼も40代くらいになっているでしょう。 今はどうなっているかは、分かりませんが、幸せでいてくれたら幸いです。
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